米国株式市場=上昇、ハイテクが高い 恐怖指数がコロナ後最低に

Reuters

発行済 2023年06月09日 05:32

更新済 2023年06月09日 07:27

[8日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。ハイテク株がけん引した。来週に重要指標の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)後の最低水準を更新した。

資産運用会社DWSグループの米州最高投資責任者(CIO)、デビッド・ビアンコ氏は「ボラティリティー市場で実際に見られているのは関与しようとしない姿勢だ。投資家はまひ状態にある」と語った。

CMEグループのフェドウオッチによると、市場は13─14日のFOMCで米連邦準備理事会(FRB)の政策金利が現在の5─5.25%で据え置かれる確率を73%織り込んでいる。7月の利上げ確率は50%。

短期的な金利見通しを反映する2年債利回りは1週間ぶりの高水準から低下した。新規失業保険週間申請件数が大幅に増加し、労働市場の減速を示唆したことが背景。

米株市場ではアマゾン・ドット・コムが2.49%上昇。ウェルズ・ファーゴが投資判断「オーバーウエート」でカバーを開始した。エヌビディア、アップル、テスラは1.55─4.58%高。

ゲーム販売のゲームストップは17.89%の大幅安。マット・ファーロング最高経営責任者(CEO)を解任し、富豪で大株主のライアン・コーエン氏を執行会長とする人事を行ったほか、四半期決算が予想よりも大幅な赤字となった。

S&P総合500種の主要11セクターでは一般消費財が上げを主導。一方、不動産やエネルギーは下落した。

ソフトウエア会社アドビは4.95%高。パイパー・サンドラーが目標株価を500ドルに引き上げた。アドビは人工知能(AI)ツール「ファイアフライ」を大手企業に提供すると発表した。

高級電気自動車(EV)メーカー、ルーシッド・グループは1.88%下落。中国事業責任者、朱江氏は8日、中国市場に参入する準備を進めていると明らかにした。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.16対1の比率で上回った。ナスダックでも1.02対1で値上がり銘柄が多かった。

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ダウ工業株30種 33833.61 +168.59 +0.50 33656.98 33873.81 33630.04

前営業日終値 33665.02

ナスダック総合 13238.52 +133.63 +1.02 13113.27 13248.60 13101.18

前営業日終値 13104.90

S&P総合500種 4293.93 +26.41 +0.62 4268.69 4298.01 4261.07

前営業日終値 4267.52

ダウ輸送株20種 14401.16 -5.08 -0.04

ダウ公共株15種 920.85 +2.56 +0.28

フィラデルフィア半導体 3514.32 +37.14 +1.07

VIX指数 13.65 -0.29 -2.08

S&P一般消費財 1253.45 +19.31 +1.56

S&P素材 499.75 -1.75 -0.35

S&P工業 865.78 +1.54 +0.18

S&P主要消費財 763.84 +5.62 +0.74

S&P金融 549.44 -0.62 -0.11

S&P不動産 233.44 -1.47 -0.62

S&Pエネルギー 624.43 -2.79 -0.44

S&Pヘルスケア 1512.14 +9.73 +0.65

S&P通信サービス 212.11 +0.56 +0.27

S&P情報技術 2916.83 +34.54 +1.20

S&P公益事業 336.93 +1.37 +0.41