[17日 ロイター] - 米バイオ医薬品会社モデルナは17日、新型コロナウイルスのオミクロン型から派生した変異ウイルス「EG.5」(通称エリス)と「FL1.5.1」(通称フォルナックス)向けに開発しているワクチンについて、初期の研究データでヒトへの有効性が示されたと発表した。
規制当局の承認が得られれば、秋のワクチン接種シーズンに向けて今後数週間以内に欧米や他の地域で利用可能になる見通し。
モデルナのほか、米ノババックス、独ビオンテックと提携するファイザーなどがオミクロン変異株「XBB.1.5」に対応するワクチンを既に開発している。EG.5はXBB.1.5に類似しているとされる。
米政府の最新データによると、EG.5は感染者全体の17%強を占めており、FL1.5.1も全米で感染が増加している。
米国における新型コロナウイルス感染症関連の入院患者数は6月の低い水準から40%以上増えているが、2022年1月のオミクロン株流行のピーク時と比べると90%余り少ない。世界保健機関(WHO)はEG.5を、「注目すべき変異ウイルス(VOI)」に指定している。