豪失業率、9月は7カ月ぶりに低下 中銀の望む水準には遠く及ばず

Reuters

発行済 2019年10月17日 12:49

豪失業率、9月は7カ月ぶりに低下 中銀の望む水準には遠く及ばず

[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア連邦統計局が発表した9月の雇用統計は、就業者数が前月比1万4700人増と、市場予想に一致し、失業率は7カ月ぶりに低下した。労働市場の引き締まりを示す初期の兆候が出始めている可能性がある。

失業率は5.2%と、1年ぶりの高水準だった前月の5.3%から低下。求職活動者の減少が背景にある。

フルタイム就業者数は2万6200人増で、全体の増加分全てを占めた。

統計発表後、豪ドルは0.6783米ドルに上昇した。

オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は景気浮揚に向けて今年3回の利下げを行っており、雇用統計の改善は歓迎すべき材料となりそうだ。

ただ、失業率は中銀が望ましいとする4.5%を引き続き大幅に上回っているため、さらに改善しなければ追加緩和策の必要性が低下したとは見なされないとみられる。

中銀のデベル副総裁は17日、国内不動産市況の悪化が家計消費に打撃を与え、経済成長とインフレへの大きな足かせとなっていると指摘した。今年3回実施した利下げにもかかわらず、こうした状況は少なくとも今後1年は続く見込みという。