独経済、今年は20%のマイナス成長も 新型コロナで=IFO

Reuters

発行済 2020年03月25日 18:58

更新済 2020年03月26日 00:46

[ベルリン 25日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所が発表した3月の業況指数は86.1と、2009年以来の低水準となった。

2月は96.0だった。新型コロナウイルスの感染拡大で同国が景気後退に向かっていることが示唆された。IFOのエコノミストは、今年のドイツ経済が最悪の場合20%のマイナス成長に沈む可能性があるとの見方を示した。

クレメンス・フュースト所長は「東西ドイツ統一後で最も急激な落ち込みとなった。指数は2009年7月以来の低水準だ」と指摘。「ドイツ経済はショック状態にある」と述べた。

IFO業況指数のうち、サービス業の業況を示す指数は05年の算出開始以来の大幅低下を記録した。

製造業の業況指数は09年8月以来の低水準となり、期待指数は70年ぶりの大幅低下となった。

IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏はロイターに対し、ドイツ経済は今年、新型コロナによる経済活動の停止がどの程度続くかにより、5━20%のマイナス成長になる可能性があるとの見通しを示した。

また、ドイツが厳しいリセッション(景気後退)に見舞われ、少なくとも2四半期にわたって続くと予想した。

政府は今年の経済成長率が、新型コロナの影響でマイナス5%前後になると予想している。

INGのエコノミスト、カーステン・ブレセスキ氏は、突如としてほぼ活動停止状態となった経済を形容するには「リセッション(景気後退)」という言葉は適切ではないと指摘。「ロックダウン(都市の封鎖)が長引くほど、経済の縮小幅は新興国でしか見られなかった規模に拡大する。こうした状況は前代未聞だ」と述べた。

IFOは先週、3月のIFO指数の暫定値を公表していた。

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