中国外貨準備、17カ月ぶり低水準 市場混乱で保有資産下落

Reuters

発行済 2020年04月07日 18:09

更新済 2020年04月07日 19:27

[北京 7日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が発表した3月末の外貨準備は3兆0610億ドルで、前月末から460億8500万ドル減少した。新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となる中、元安が進行し世界的に資産価格が急落したことを受け、予想以上に減少となり17カ月ぶりの低水準となった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は67億1800万ドル減の3兆1000億ドル。

中国国家外為管理局(SAFE)は声明で、外債などの保有資産の下落や、為替相場の変動が外貨準備の減少につながったと説明した。

景気減速や米国との貿易戦争に加えて新型コロナの流行、それに伴う厳しい制限措置がとられたが、厳格な資本規制のおかげで資本流出は抑制されてきた。しかし、3月は世界の金融市場が大荒れとなり、国際金融協会(IIF)のデータでは、中国株からは123億ドルの資金が流出したとされる。[nL4N2BQ17E]

人民元は3月に対ドルで1.27%下落した。