英小売売上高、3月は前月比-5.1% 統計開始以降で最大の減少

Reuters

発行済 2020年04月24日 16:45

更新済 2020年04月24日 20:09

[ロンドン 24日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した3月の小売売上高は前月比5.1%減と、1996年の統計開始以降で最大の落ち込みを記録した。

ロイターがまとめた市場予想は4.0%減だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた封鎖措置で3月下旬に多くの企業が休業を強いられた。

前年比では5.8%減。市場予想を上回る減少で、統計開始以降で最大の落ち込みとなった。

3月の統計は、3月1日から4月4日のデータに基づいており、このうちの2週間が封鎖措置が実施された期間だ。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、トマス・プー氏は、封鎖措置が始まったのは3月中旬で、4月はもっと大きな落ち込みになり、前月比20─30%の減少もあり得るとみる。落ち込みがどの程度か、封鎖措置がいつまで続くか、見通しがたたず、国内総生産(GDP)は今後数カ月25%程度減少すると予想した。

3月の小売売上高は燃料販売を除くベースでは前月比3.7%減。1988年の統計開始以降で最大の落ち込みとなった。

食品の販売は前月比10.4%増。外出禁止措置を受けて必需品を買いだめする動きが広がった。専門店の酒類販売は31.4%増。

衣料販売は34.8%減少。実店舗を展開する小売業者は、食品を除いて封鎖措置で大打撃を受け、経営破綻する企業もでている。

百貨店の売上高はネット販売が寄与し前月比2.8%増加。ネット販売を含む非店舗小売売上高は5.9%増だった。