英11月小売売上高、前月比3.8%減 コロナ対策の店舗再閉鎖で

Reuters

発行済 2020年12月18日 16:57

更新済 2020年12月18日 18:45

[ロンドン 18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した11月の小売売上高は前月比3.8%減少した。イングランドでロックダウン(都市封鎖)により必要不可欠でない商店が4週間にわたって閉鎖されたことが背景にある。

減少幅は4月の最初の封鎖以降で最大で、ロイターがまとめたエコノミスト予想とほぼ一致した。10月は1.3%増だった。

前年同月比では2.4%増加したが、前月の5.8%から伸びが半分以下に低下し、市場予想の2.8%増も下回った。ただ12月は大幅な増加が見込まれている。

INGのエコノミスト、ジェームズ・スミス氏は「国内の大半の地域でロックダウンが行われているにもかかわらず、支出は8月よりも高水準でコロナ危機前の水準を大きく上回っている」と指摘した。

新型コロナウイルス流行以降で小売りは英経済の中で数少ない明るい分野だったが、ネット通販やスーパーが好調な一方で、衣料品などは実店舗の閉鎖で苦戦するなど明暗がはっきりと分かれている。

衣料品の販売は前月比19.0%減と4月の封鎖以降で最大の落ち込みとなり、前年同月の約3分の2の水準にとどまった。

一方食品は3.1%増と「パニック買い」が起きた3月以来の大幅な伸びを記録した。

燃料販売は通勤やレジャーで車を利用する人が減ったため、前月比16.6%減少した。