米新規失業保険申請78.7万件、2週連続で減少 なお高止まり

Reuters

発行済 2021年01月01日 00:53

更新済 2021年01月01日 03:45

[ワシントン 31日 ロイター] - 米労働省が31日に発表した26日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は78万7000件と、前週の80万6000件から減少した。ただ、新型コロナウイルス危機の収束が見えない中、申請件数は高止まりが続いている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は83万3000件だった。

申請件数は3月に記録した686万7000件から改善しているものの、金融危機に見舞われた2007─09年当時の66万5000件をなお上回っている。

調整前の新規失業保険申請件数は84万1000件と、前週から約3万2000件減少した。コロナ禍で引き起こされた経済的な衝撃で申請件数の季節調整が難しくなっていることから、エコノミストは調整前の数字にも注目している。

19日までの1週間の失業保険受給総数は521万9000件と、前週から約10万件減少し、4月以来の低水準となった。

自営業者や単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」などに適用されるパンデミック失業支援(PUA)を受けている人は12日までの1週間で846万人と、前週から81万人減少。失業保険の受給期間を最長13週延長するパンデミック緊急失業補償(PEUC)を受けている人は477万人と、前週から2万人減少した。

双方を合わせた受給者数は約1300万人に上る。両プログラムとも26日に失効したが、追加コロナ経済対策の成立に伴い延長が決まった。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当主任エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「緊急プログラムが延長され、週300ドルの追加給付金が支給されているため、今後数週間は申請件数が膨らむ可能性がある」と指摘した。