中国製造業PMI、1月は7カ月ぶり低水準 輸出受注が減少

Reuters

発行済 2021年02月01日 11:22

更新済 2021年02月01日 13:00

[北京 1日 ロイター] - 財新/マークイットが1日発表した1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5と、12月の53.0から低下した。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けた輸出受注の落ち込みやコスト高で、昨年6月以来の低水準となった。

景況改善・悪化の分岐点となる50は上回った。ロイターがまとめたアナリスト予想は52.7だった。

中国国家統計局が前日発表した1月の製造業PMIでも、新型コロナが製造業の回復に影響を及ぼしていることが示された。

財新/マークイットPMIのサブ指数では、生産指数が52.5と、昨年4月以来の低水準となった。新規受注指数も52.2に低下し、6月以来の低水準となった。

輸出受注は過去5カ月50を上回っていたが、世界的な新型コロナの感染拡大による海外需要の落ち込みで50を割り込んだ。

中国経済は昨年第4・四半期に輸出の底堅さで予想を上回る6.5%成長を記録した。

ただ、中国国内でもコロナ封じ込めに向けた行動規制が導入される中、消費者心理などが圧迫され、景気回復期待は後退している。

財新のシニアエコノミスト、Wang Zhe氏は「将来の生産期待指数は50を上回ったものの、昨年5月以来の低水準となり、製造業が景気回復の持続性を懸念していることが示された」と指摘し「労働市場の軟調やインフレ圧力の急上昇も無視できない」と述べた。

平均投入コストは1月も上昇。原材料価格高とサプライヤー不足がコストを引き上げた。製造業の人員削減も1月に加速した。