Reuters
発行済 2021年03月12日 00:17
更新済 2021年03月12日 01:28
[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日に発表した3月6日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は71万2000件と、前週の75万4000件から減少した。市場予想は72万5000件で、予想以上に改善した。
新型コロナウイルス感染を取り巻く公衆衛生環境が向上する中、経済部門の再開が拡大しており、労働市場の回復が軌道に乗り始めている。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ルビーラ・ファルーキ氏は「予防接種の強化と新型コロナ感染者の減少に支えられ、経済と労働市場は回復に向けて新たな段階に入っている」と述べた。
調整前の申請件数は4万7170件減少し70万9458件。テキサス州やニューヨーク州、ミシシッピ州で減少が見られた。このうちテキサス州では、2月中旬に南部を襲った寒波の影響で停電や断水が何日間も継続し、石油の生産や精製活動が停止に追い込まれた。
自営業者や単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」などに適用されるパンデミック失業支援(PUA)を申請した人は前週までの1週間で120万人だった。
失業保険申請件数は昨年3月に記録した686万7000件からは大幅に改善する一方、金融危機に見舞われた2007─09年のピークである66万5000件をなお上回っている。2月下旬時点で何らかの失業給付を受けている人は2000万人超に上る。
こうした中、米下院は10日、バイデン大統領の掲げる1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を再可決した。大統領の署名を経て成立する。1400ドルの現金給付は対象者の所得上限を8万ドルとし、受給要件を厳格化。失業給付の上乗せ額については、下院の当初案に盛り込まれた週400ドルが週300ドルに減額しされた。
シティグループのエコノミスト、アンドリュー・ホレンホースト氏は「週300ドルの追加給付に伴い、一部の労働者は仕事に就くよりも収入が増える可能性がある。このため失業給付申請の水準は年内さらに高まるかもしれない」と指摘した。
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が書いた: Reuters
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