外国勢の中国国債保有、指数組み入れ前に9月急増 金融緩和観測

Reuters

発行済 2021年10月11日 16:33

[上海 11日 ロイター] - 9月の外国人投資家の中国国債保有高は、中国国債の主要グローバル指数への組み入れを控え、今年1月以来のペースで増加した。

市場では、当局が景気を支援するため、金融政策を緩和するとの観測が浮上している。

中国中央国債登記結算(CCDC)が週末に発表したデータによると、9月末時点の外国人投資家の中国国債保有高は2兆2800億元(3542億6000万ドル)。

ロイターの算出によると、前月末から3.5%増加し過去最高となった。増加率は1月以来の高水準。

中国市場では、不動産大手、中国恒大集団の債務危機が波及するのではないかとの懸念で、高利回り債のスプレッドが過去最大の水準に拡大している。

ただ、一部の投資家は中国国債には上昇余地があると指摘。当局が景気鈍化に歯止めを掛け、低迷している不動産市場の圧力を緩和するとの見方が出ている。

ジュピター・アセット・マネジメントの債券戦略担当トップ、エリアル・ベザゼル氏は「中国の政策は引き締めすぎだと思う。市場参加者が信用リスクを見直せば、さらに引き締まる。だからこそ、景気が急減速している」と指摘。