豪企業景況感指数、9月は悪化 封鎖緩和期待で信頼感は改善

Reuters

発行済 2021年10月12日 11:32

[シドニー 12日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が12日発表した9月の豪企業景況感指数は前月から悪化した。新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)長期化で売り上げや利益が落ち込んだ。ただ、行動制限緩和への期待から企業信頼感は改善した。

景況感指数はプラス5と前月から9ポイント低下し、長期平均を下回った。

一方、信頼感指数は19ポイント上昇のプラス13。ニューサウスウェールズ(NSW)州の企業が今週からの行動制限緩和に期待を寄せたほか、ビクトリア州と首都キャンベラでも10月中の経済活動再開が見込まれている。

NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「企業は経済再開を非常に心待ちにしており、NSW、ビクトリア両州の再開計画を背景に信頼感が著しく改善した」と指摘した。

ただ、「信頼感は現状というより将来への期待だ」とし、「経済は底堅さを見せてきたものの、景況感悪化はロックダウンの打撃を示している」と述べた。

シドニーとメルボルンの小売セクターが全面的に閉鎖される中、9月の販売指数はプラス10と、前月の半分に低下した。収益性指数は13ポイント低下のプラス2、雇用指数は8ポイント低下のプラス1となった。