全国コアCPI、9月は1年半ぶりプラス圏 原油高の影響鮮明に

Reuters

発行済 2021年10月22日 09:21

[東京 22日 ロイター] - 総務省が22日発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は99.8と、前年同月比0.1%上昇した。前年同月比でプラス圏に浮上するのは2020年3月以来。原油高でエネルギー価格が2018年11月以来の上昇率となり、指数の押し上げにつながった。

ロイターがまとめた民間予測と一致した。エネルギー価格は7.4%上昇と、前月の5.5%上昇から伸び率が拡大した。このうち、電気代は4.1%上昇と19年4月以来の上昇率。

足元で原油価格は一段と上昇している。総務省の担当者は、ガソリン価格には1カ月、電気代には3―5カ月遅れて原油高が波及すると話している。

生鮮食品を除く食料は0.6%上昇となり、コアCPIの伸び率拡大の一因となった。市況上昇で輸入牛肉や豚肉の価格が上がった。

政府の観光需要喚起策「GoToトラベル」が実施された前年の反動で、宿泊料は43.1%の上昇。ただ、伸び率は前月の46.6%上昇を下回った。