Reuters
発行済 2021年10月22日 12:35
[ニューヨーク 21日 ロイター] - ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の代替指標として米連邦準備理事会(FRB)が選好する「担保付翌日物調達金利(SOFR)」が、2日連続で0.03%にとどまった。過去4カ月は0.05%で推移していた。
翌日物レポ金利を基に算出されるSOFRの予想外の低下について、アナリストらは最近の短期国債のボラティリティーと政府支援機関(GSE)からの余剰キャッシュを理由に挙げた。
現在のSOFRは20日の金利を反映。ニューヨーク連銀は各営業日の午前8時にSOFRを公表している。
19日から0.03%に低下したのは異例で、市場参加者にとってサプライズとなった。
SOFRは6月17日から0.05%となっていた。この前日にはFRBが翌日物指標金利の過度な低下を回避するためリバースレポ金利と超過準備に対する金利を引き上げていた。
アナリストによると、レポ金利の低下は短期国債のショートポジションが拡大したことを受けた。予想よりも早期の米利上げ期待が強まったため。
また、毎月18日には連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)といったGSEが住宅保有者からのローン支払いを受けるため、レポ市場にキャッシュを投じる。これは通常、レポ金利を低下させる。24日には元本と金利を支払うためこのキャッシュは市場から引き揚げられ、レポ金利を押し上げる。
BMOキャピタル(シカゴ)の債券ストラテジスト、ダン・ベルトン氏は「SOFRの低下は、LIBORが廃止されれば新たな米ドル指標となる金利の安定性に対する疑問につながる」と指摘。「多くの投資家はそもそもこの金利に懐疑的だった。その主な理由は信用要素の欠如だ」とし、今回の予想外の低下は指標としての欠点に関する疑念を強めていると述べた。
が書いた: Reuters
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