米財貿易赤字、9月は9.2%増 在庫はまちまち

Reuters

発行済 2021年10月28日 00:30

更新済 2021年10月28日 02:18

[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日公表した9月の財(モノ)の貿易収支(速報値)は赤字額が過去最高の963億ドルとなり、前月より9.2%増えた。モノの輸出が4.7%減った一方、輸入は0.5%増加した。

自動車の輸出が2.0%減少したほか、資本財や工業用品の輸出も大幅に減少。自動車は輸入も7.7%減少した。

モノの貿易赤字が輸出の減少に伴って急増し、第3・四半期の経済成長で再び重しとなった可能性を示唆した。第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は今月28日に発表される。

財貿易赤字の拡大を受け、JPモルガンは第3・四半期のGDP成長率予想を従来の年率3.0%から同2.9%に引き下げ。ゴールドマン・サックスも0.5%ポイント引き下げ2.75%とした。

同時に発表された9月の卸売在庫は1.1%増え、小売在庫は0.2%減。世界的な半導体不足に伴う自動車の減産の影響で、自動車販売店の在庫が2.4%減ったのが響いた。

GDPの算出に用いられる、自動車を除く小売在庫は0.6%増えた。

ロイターのエコノミスト調査では、第3・四半期の経済成長率は年率2.7%増を予想。伸び率は第2・四半期の6.7%から減速する。