マレーシア第3四半期GDP、前年比-4.5% 来年にかけ回復予想

Reuters

発行済 2021年11月12日 13:33

更新済 2021年11月12日 15:18

[クアラルンプール 12日 ロイター] - マレーシア中央銀行が12日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比4.5%減少と、市場予想の1.3%減よりも大幅な落ち込みとなった。

第2・四半期はプラス成長だったが、新型コロナウイルス対策の新たなロックダウン(都市封鎖)が響き、再びマイナス成長に転じた。ただ中銀は新型コロナ関連の行動規制緩和により経済が急速に回復するとの見方を示した。

マレーシアでは新型コロナの感染が再び拡大したが、ワクチン接種の普及とともに数週間前から感染者は大幅に減少している。

中銀は、最近の経済指標は明るさを示し、成長が第4・四半期、来年へと加速する可能性があると指摘。

ノル・シャムシア・ユヌス総裁は会見で「成長の見通しは引き続き国内外の感染状況、世界金融市場の安定、サプライチェーンの問題に左右されるとの認識を示した。

中国や米国といった主要貿易相手国の力強い成長やコモディティー(商品)価格高、半導体の堅調な需要による恩恵も受けそうだとした。

中銀は8月に2021年成長率予想を3-4%に引き下げた。今回、2021年成長率を引き続き3-4%と予想した上で、22年は5.5-6.5%に加速すると予想した。生産と建設活動が上向いていることや労働市場の改善、力強い外需がいずれも回復を後押しするとした。