機械受注7─9月期は0.7%増、判断「持ち直しの動き足踏み」で維持

Reuters

発行済 2021年11月17日 09:02

更新済 2021年11月17日 10:45

[東京 17日 ロイター] - 内閣府が17日発表した9月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比0.048%減の8389億円だった。四半期では、7━9月期は前期比0.7%増で着地。10━12月期は同3.1%増加する見通しとなっている。内閣府は機械受注の基調判断を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」で据え置いた。

ロイターの事前予測調査では、9月は前月比1.8%増となっており、結果は予想を下回った。

民需の受注は、前年比では12.5%増だった。

製造業は前月比24.8%増の4657億円と2カ月ぶりに増加した。11業種が増加し、6業種が減少。最もプラスに寄与した主な業種は「化学工業」。化学機械で大型案件が1件あったほか、火水力原動機などの発注があった。「その他製造業」、「非鉄金属」なども押し上げた。

非製造業(除く船舶・電力)は同11.7%減の4027億円で、2カ月ぶりに減少した。増加が5業種、減少が6業種。「卸売業・小売業」、「通信業」などで先月伸びた反動が出た。

外需は前月比14.2%減の1兆1078億円で2カ月連続で減少した。

<10─12月期は増加の見通し>

7─9月期の民需(除く船舶・電力)の受注額は前期比0.7%増の2兆5379億円で2期連続の増加となったが、増加幅は前期(同4.6%増)から縮小した。製造業は同8.2%増と2期連続で増加した一方、非製造業(除く船舶・電力)は同3.8%減と3期連続の減少となった。

先行き10━12月期は同3.1%増と増加に転じる見通し。製造業はマイナス予想だが、高い水準の中でおおむね横ばい圏での動きとなりそうだ。非製造業は4期ぶりに増加する見通しで、外需も増勢を維持するとみられる。非製造業はこれまで製造業に比べて弱い動きだったことから、新型コロナウイルスの感染が抑制される中で設備投資の持ち直しが期待される。

機械受注統計は機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。