ユーロ圏住宅市場に過熱感、調整の恐れ=ECB金融安定報告

Reuters

発行済 2021年11月17日 19:15

[フランクフルト 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は17日、半期に一度の金融安定報告書を公表した。ユーロ圏の住宅市場は過熱しており、住宅部門と商業部門の両方で調整の可能性が高まっていると警告した。

新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)時に貯蓄が増加したほか、リモートワークが増えたことで不動産需要が増加している。住宅価格は7%超上昇し2005年以来の大幅な伸びとなった。

報告書は「住宅価格は割高との見方が強まっており、中期的に価格が調整するリスクが大幅に高まった」と指摘した。

建設が需要に追い付かず、ドイツ、フランス、オランダなどで特に過熱感が出ている。

「住宅建設は回復したが、労働力不足や世界的な供給障害、投入価格の上昇により建設業者は住宅供給を増やすことが困難になっている。このため住宅価格に上昇圧力がかかっている」と分析した。