トルコリラ一時15%急落、大統領が緩和策擁護 11日連続で最安値

Reuters

発行済 2021年11月23日 16:05

更新済 2021年11月24日 01:28

[イスタンブール/ロンドン 23日 ロイター] - トルコリラは23日、対ドルで15%下落し最安値を付けた。エルドアン大統領が最近の大幅な利下げを擁護し、「経済独立戦争」で成功する決意を示したことが材料で、1日の下落としては過去2番目の大きさとなる。

リラは前日、1ドル=11.4000リラで終了。23日は一時13.45リラまで下げた。その後は下げ幅を縮小したものの、11日連続で過去最低を更新。年初からの下落率は45%に達した。

リラは対ユーロでも過去最安値を更新。トルコの10年債利回りは2019年初以来初めて21%を上回った。

エルドアン大統領は22日の記者会見で、金融政策を引き締めてもインフレは低下しないとし、自身の「経済独立戦争」で成功を収めると表明した。

「国を縮小、弱体化させ、国民を失業、飢え、貧困に追いやる政策を拒否する」と述べた。

トルコ中銀は9月から計400ベーシスポイント(bp)の利下げを実施している。アナリストの多くは、リスクのある政策ミスと指摘している。