FRB銀行監督担当副議長候補に懸念、全米商工会議所が異例書簡

Reuters

発行済 2022年01月28日 10:51

更新済 2022年01月28日 13:45

[ワシントン 27日 ロイター] - 全米商工会議所は27日、バイデン大統領が連邦準備理事会(FRB)の銀行監督担当副議長に指名したサラ・ブルーム・ラスキン氏に懸念を示す異例の書簡を議員に送付した。同氏が化石燃料産業からの資金移行を連邦規制当局に求めていることを問題視している。

商工会議所は上院銀行委員会に対し、ラスキン氏のこうした発言や、新型コロナウイルス流行に伴う緊急資金の利用を石油・ガス会社に認めているFRBに対する同氏の批判などについて質問するよう求めた。

商工会議所資本市場競争力センターのエグゼクティブ・バイスプレジデント、トム・クアッドマン氏は、商工会議所がFRB高官候補に疑問を投げ掛ける公開書簡を送ったことは過去に一度もないとしつつ、少なくとも今のところはラスキン氏の指名に全面的に反対することはしていないと述べた。

クアッドマン氏はロイターに対し、「安全性と健全性に関する規制を主導する立場に就きそうな人物が、実際にある業界を銀行システムから切り離そうとしているとしたら、それは疑問を抱かざるを得ない」と指摘。ラスキン氏の見解は米国および世界経済に「影響」を与えるものであり、商工会議所は同氏の政策が「政治的イデオロギーではなく、確かなデータと情報」に基づいていることを確認したいとした。

また、共和党の候補者が再生可能エネルギー企業を公的資金の対象外とすることを提案した場合も同様の質問をするだろうと説明した。商工会議所の役員会には大手石油会社も名を連ねている。