Reuters
発行済 2022年04月06日 00:48
[ワシントン 5日 ロイター] - 米商務省が5日発表した2月の貿易収支は、赤字が前月比0.1%減の892億ドルと過去最高水準を維持した。貿易が引き続き第1・四半期の経済成長の重しになっていることを示唆した。
市場予想は885億ドルだった。1月の赤字は当初発表の897億ドルから892億ドルに修正されたものの、依然として過去最高となった。
2月の輸出は1.8%増の2286億ドルと過去最高を記録。財(モノ)の輸出が1.8%増加し過去最高となった。石油の輸出が203億ドルと過去最高だった。ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格の高騰が寄与した可能性がある。
ムーディーズ・アナリティクスのシニアエコノミスト、ライアン・スウィート氏は「ロシアのウクライナ侵攻によって世界の原油価格が急騰し、これが3月の米国の名目貿易赤字に影響を与える」と述べた。
消費財の輸出は13億ドル、医薬品は15億ドルそれぞれ増加した。一方、資本財の輸出は7億ドル減少。民間航空機が10億ドル減少した。
サービスの輸出は13億ドル増の699億ドル。新型コロナウイルスの感染者数が大幅に減少する中、旅行が12億ドル増加した。
2月の輸入は1.3%増の3178億ドルと過去最高。財の輸入が0.6%増の2662億ドルと過去最高だった。工業用品・材料の輸入は34億ドル増加し、2011年6月以来の高水準となった。
原油は19億ドル増加し14年11月以来の高水準。資本財、消費財はともに過去最高を記録した。一方、自動車・部品・エンジンの輸入は32億ドル減少した。サービスの輸入は、知的財産の使用料、輸送、旅行の増加により24億ドル増の516億ドルだった。
キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は「輸入の増加の多くは、通常であれば成長を相殺する在庫の積み増しを反映しているが、昨年末の記録的な積み増しペースは、第1・四半期に在庫がさらなる足かせとなることを意味している」と述べた。
インフレ調整後の2月の財の貿易赤字は16億ドル減の1163億ドル。貿易は6四半期連続で米国内総生産(GDP)の下押し要因となっている。
が書いた: Reuters
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