機械受注5月は前月比5.6%減、基調判断据え置き 製造業は堅調

Reuters

発行済 2022年07月11日 09:17

更新済 2022年07月11日 09:46

[東京 11日 ロイター] - 内閣府が11日に発表した5月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は前月比5.6%減となった。3カ月ぶりの減少となったものの、基調は大きく変わっていないとみて「持ち直しの動きがみられる」で据え置いた。

ロイターの事前予測調査では前月比5.5%減が予想されており、結果はこれとほぼ同水準だった。単月では前月比マイナスとなったものの、トレンドを判断する上で参考にしている3カ月移動平均はプラスとなっており「基調が変わったとは言えない」(担当者)という。

製造業は前月比9.8%減の4522億円。3カ月ぶりに減少したが、受注額は高水準を維持しており「堅調な動きが続いている」(同)。

17業種中8業種が増加し、9業種が減少。最もマイナスに影響した業種は「電気機械」で先月プラスだった反動が出た。「その他輸送用機械」や「その他製造業」も押し下げ方向に影響した。

非製造業(除く船舶・電力)は同4.1%減の4498億円で、3カ月ぶりに減少。11業種中5業種が増加し、6業種が減少した。業種では「運輸業・郵便業」、「金融業・保険業」などがマイナスに寄与した。

外需は前月比2.4%減の1兆6154億円で、2カ月ぶりに減少した。

最近発表された日銀短観などをみると企業の設備投資意欲は非常に旺盛で、先行きは持ち直しの傾向が続くというのがメインシナリオだが、先行きは原材料価格の上昇や供給面での制約が景気に与える影響を注視していく必要があるという。

機械受注統計は機械メーカーの受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。