インドネシア中銀、政策金利据え置き 短期債利回り引き上げへ

Reuters

発行済 2022年07月21日 16:46

更新済 2022年07月21日 20:18

[ジャカルタ 21日 ロイター] - インドネシア中央銀行は21日、政策金利の7日物リバースレポ金利を過去最低の3.50%に据え置いた。

据え置きは市場の予想通り。短期債の利回りを引き上げ、短期金融市場を新型コロナウイルス流行前の正常な状態に戻す方針も示した。

中銀は翌日物預金ファシリティー金利(FASBI)と貸出ファシリティー金利もそれぞれ2.75%、4.25%に据え置いた。

ペリー・ワルジヨ総裁はオンライン会見で「政策金利は3.5%で据え置いたが、正常化、金融政策対応を加速していく」と表明。7日物より長い短期市場金利を引き上げ、輸入インフレを抑制するためルピアの安定化策を強化すると述べた。大量に保有する国債の一部を売却し、債券利回りを上げる方針も示した。

経済成長率は中銀予測の4.5─5.3%の下限方向に向かう見通し。世界経済の鈍化が輸出の重しとなる可能性があるほか、インフレの進行で個人消費に悪影響が出る見通しという。

今年末の総合インフレ率の予想は4.2%から4.5─4.6%に引き上げた。コアインフレ率は中銀目標の2─4%のレンジ内に引き続き収まる見通しという。

総裁は、輸出が好調で今年の経常収支が黒字になる可能性があるため、基本的にはルピアは堅調に推移するだろうと発言。ただ海外の動向を受けて各国通貨が圧力に見舞われていると指摘した。