失業率7月は2.6%で横ばい、休業者が増加 有効求人倍率は1.29倍に上昇

Reuters

発行済 2022年08月30日 08:46

更新済 2022年08月30日 09:28

[東京 30日 ロイター] - 総務省が30日発表した7月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と、前月から横ばいだった。新型コロナウイルスの感染が再拡大して休業者は増加したが、失業者の増加には至らなかった。一方、厚労省が発表した7月の有効求人倍率は1.29倍と、前月に比べて0.02ポイント上昇した。

ロイターがまとめた完全失業率の事前予測は2.6%だった。

男性の失業率は2.8%と前月から0.1ポイント上昇。女性は2.3%で前月から0.2ポイント低下した。

就業者数(季節調整値)は6734万人で前月に比べ2万人減少。

完全失業者数(同)は176万人で、前月に比べて4万人減少した。内訳では「非自発的な離職」が3万人減少。「自発的な離職(自己都合)」が2万人増加。「新たに求職」は前月と同数だった。

休業者数(実数)は258万人と、6月の157万人から約100万人増えた。総務省の担当者は感染者数が増えたものの、就業者が解雇などに至らず休業にとどまったことで、失業者の急激な増加が抑えられたと説明した。

失業率の調査期間は7月25─31日。オミクロン株のBA.5系統を中心とする感染が急速に拡大していた時期で、政府が29日に「BA.5対策強化宣言」の仕組みを導入すると発表していた。

<有効求人倍率は改善傾向>

有効求人倍率は7カ月連続で上昇した。2020年4月以来の水準に持ち直しているが、1.5─1.6倍台で推移していたコロナ前の2019年の水準には届いていない。