英GDP、7月は予想下回る前月比+0.2% エネルギー高が重し

Reuters

発行済 2022年09月12日 15:57

更新済 2022年09月12日 18:09

[ロンドン 12日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が12日発表した7月の国内総生産(GDP)は前月比0.2%増加で、エコノミストの予想(0.4%増)を下回った。電力生産が減少し、エネルギー料金の上昇が影響した可能性がある。また建設部門も物価高で低迷した。

5─7月のGDPは前期比横ばい。

ONSは発電減少について「価格上昇を受けた需要の減少、消費者行動の変化の兆しかもしれない」と述べた。

7月の電力料金は前年比54%上昇した。先週就任したトラス新首相は早速、エネルギー価格高対策を打ち出した。

PwCのエコノミスト、ジェイク・フィニー氏は、前期比0.1%減だった第2・四半期に続き、第3・四半期もGDPが縮小し、2四半期連続のマイナス成長、つまり景気後退に入ると予想した。

6月のGDPは故エリザベス女王の即位70周年を祝う記念行事「プラチナ・ジュビリー」でバンクホリデーが増えた影響で前月比0.6%減だったが、7月は休日の影響はさほどないとONSは説明した。

パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トムズ氏は、女王国葬の19日がバンクホリデーに設定されたことが、9月のGDPを0.2%ポイント下押しするものの、リセッションは辛うじて回避するとみている。

イングランド銀行(英中央銀行)は先月、エネルギー価格高騰の影響で年末にリセッション(景気後退)入りし5四半期続くとの予想を示した。

22日の金融政策委員会は追加利上げが予想されている。