独8月統計、物価高で景気後退入り示唆 工業生産や消費落ち込む

Reuters

発行済 2022年10月07日 15:35

更新済 2022年10月07日 20:00

[ベルリン 7日 ロイター] - 7日発表された鉱工業生産など8月のドイツの経済指標は、エネルギー価格高騰など物価高が企業や家計を直撃し景気後退に向かっていることを示唆した。

鉱工業生産指数は前月比0.8%低下。低下幅は市場予想(0.5%)を上回り、ロシアがウクライナ侵攻を開始した直後の3月以降で最大となった。新型コロナウイルス規制とウクライナ戦争により供給のボトルネックが続いている。7月はマイナス0.3%から0.0%へ上方修正された。

輸入価格指数は、前月比4.3%上昇、前年比では32.7%上昇した。エネルギーの輸入価格は前年比162.4%上昇、天然ガスは306.3%上昇で欧州エネルギー市場の厳しい状況が鮮明になった。

先月末発表の9月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比10.9%上昇と1996年の調査開始以降で最高となった。