ユーロ圏総合PMI、11月速報47.8に上昇 需要は低迷

Reuters

発行済 2022年11月23日 19:09

更新済 2022年11月23日 22:00

[23日 ロイター] - S&Pグローバルが23日発表したユーロ圏の11月の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.8で10月の47.3から予想外に上昇した。ただ物価高で消費者が支出を抑制し、需要は引き続き減少した。

ロイターがまとめた予想は47.0だった。

前月から改善したものの総合PMIは好不況の分かれ目である50を5カ月連続で下回った。

オックスフォード・エコノミクスのパオロ・グリグナニ氏は「PMIデータはユーロ圏がリセッションに入ったことを示したが、これまでのリセッションほど深刻でないことをうかがわせた」と述べた。

ドイツの総合PMI速報値は46.4で、前月の45.1から予想外に上昇した。一方フランスの総合PMI速報値は低下し2021年2月以来初めて50を下回った。

<サービス業が低迷>

サービス部門PMIは10月と同じく20カ月ぶり低水準の48.6。エコノミストは48に低下すると予想していた。

サービス業の雇用は引き続き拡大したが、2021年3月以来最も鈍いペースとなった。雇用指数は52.5から51.7に低下した。

エネルギー価格高騰やサプライチェーン混乱で打撃を受ける製造業のPMIは47.3。前月の46.4から予想外に上昇した。エコノミストの予想は46.0だった。

生産指数は43.8から45.7に上昇。受注残を消化したことが原因。新規受注は再び大幅に減少した。

価格圧力は高水準ながらやや緩和した。産出価格指数は66.1から63.7に低下し21年3月以来の低水準となった。