米卸売物価、11月は前年比+7.4%に鈍化 21年5月以降で最小に

Reuters

発行済 2022年12月09日 23:07

更新済 2022年12月10日 00:45

[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日発表した11月の卸売物価指数(PPI)は前年比、前月比ともに上昇率が市場予想を若干上回った。ただ基調的に減速の傾向を示し、米連邦準備理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を縮小する可能性もある。

11月のPPI(最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇。10月の上昇率は0.2%から0.3%に上方改定された。

前年比上昇率は7.4%。10月の8.1%から鈍化し、伸びは2021年5月以降で最小だった。

ロイターがまとめた市場予想は、前月比0.2%上昇、前年比7.2%上昇だった。

LPLフィナンシャル(ノースカロライナ州シャーロット) のチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「卸売物価の伸び鈍化はインフレ環境が改善する前兆だ」と指摘。「FRBは来週、利上げペースを鈍化させ、23年もその基調を続けるだろう。ただ、卸売物価の月次の伸びは引き締め継続の必要性を示している」と述べた。