豪政策金利、ピーク達していない 経済の軟着陸は狭い道=中銀総裁

Reuters

発行済 2023年02月15日 10:02

更新済 2023年02月15日 14:27

[シドニー 15日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁は15日に議会で証言し、政策金利がまだピークを付けていないとの見方を改めて示した上で、どの程度の上昇余地が残されているかは分からないと述べた。

賃金インフレが鈍化すれば金利ピークの到達およびリセッション(景気後退)回避が可能になると指摘した。

中銀による昨年5月以降の金融引き締めにもかかわらず、2022年第4・四半期の消費者物価指数(CPI)は前年比7.8%上昇と、約32年ぶりの伸びを記録した。

ロウ氏は「現在7.8%を付けているインフレ率はあまりに高すぎる。低下する必要があり、それが中銀の優先事項だ」と指摘。

金利がどの程度上昇する必要があるか問われると、当局者は予断を持っていないと応じた。

中銀はリセッションを招こうとしているわけではなく、賃金上昇率が妥当な水準にとどまれば経済の軟着陸(ソフトランディング)への「狭い道」が見いだせるようになるとの認識を示した。賃金と物価の上昇スパイラルに陥るリスクは比較的低いとした。

22年第3・四半期の賃金上昇率は前年比で3.1%だった。