Reuters
発行済 2024年02月10日 01:27
[フランクフルト 9日 ロイター] - ユーロ圏の賃金上昇率は今年初めにピークに達する可能性が高いが、今後の道筋は依然として不透明であることが、欧州中央銀行(ECB)の新たな「賃金トラッカー」で示された。
9日公表の論文で初めて詳述された賃金トラッカーによると、賃金の伸びは今年初めに5%前後でピークに達する見込み。ただ、ECBが目標とするインフレ率2%に見合う3%という水準まで賃金の伸びが鈍化するかどうか、またそのペースがどの程度になるのかはまだ分からないという。
論文で「2024年第1・四半期の(賃金)交渉は、24年の賃金上昇圧力の動向にとって決定的なものになる可能性が高い」とした。
新たな賃金トラッカーは、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、オーストリア、ギリシャ各国の賃金協定のデータを用いて賃金圧力を推定し、センチメントを測定している。ECBは主要なマクロ経済変数が各国の賃金協定をどのように予測する傾向があるかに基づき、賃金の今後の伸びを予測しようと試みている。
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