UAゼンセン、5.15%賃上げ 満額回答の組合昨年上回る

Reuters

発行済 2024年03月07日 12:45

Miho Uranaka

[東京 7日 ロイター] - 国内最大の産業別労組UAゼンセンは7日、2024年の春季労使交渉(春闘)で、集中回答日を待たず28の組合が満額回答を得たと発表した。うち25組合を対象とした4日時点の集計によると、正社員の賃金引き上げ分(ベースアップ)は5.15%と、2%程度の足元の物価上昇率を大きく上回った。

早期に妥結した組合数は昨年を超えており、古川大・書記長は「交渉状況を伺う中では、かなりしっかりと要求に対して取っていけるというような組合があると認識。手ごたえを持っている」と述べた。13日の集中回答日に向けて期待を示した。

28組合のうち27がイオングループ。UAゼンセンは、すべての組合に賃上げが普及していくため早めの妥結を促す方針を示しており、大手グループの取り組みで賃上げの勢いを形成したい考え。

1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.0%上昇。2月の都区部は前年同月比2.5%上昇した。