豪中銀、3会合連続で金利据え置き 総裁「リスクは絶妙に均衡」

Reuters

発行済 2024年03月19日 13:06

更新済 2024年03月19日 16:10

Wayne Cole Stella Qiu

[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は19日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。据え置きは3会合連続。

中銀は、政策についてまだ何も決定しておらず何も排除していないとし、引き締めバイアスを弱めた。前回は「金利のさらなる引き上げを排除することはできない」としていた。

中銀が景気減速に伴い、インフレ率が目標に向けて低下しているとの自信を強めていることが浮き彫りになった。

中銀は声明で「インフレ率を合理的な時間枠内で目標に戻す最も確かな金利の道筋は依然として不透明だ。理事会は何も決定しておらず何も排除していない」と表明した。

ブロック総裁は理事会後の会見で、政策が中立にシフトしたかどうかについては明言を避けつつ、リスクは「絶妙に均衡している」と述べた。

「われわれにできるのは慎重に行動することと、リスクがどちらかの方向に動くと判断した場合の行動に備えることだ」と指摘した。

データを注視する必要があるとし「事態がどこに向かっているのか、われわれの評価を変えるのか、変化の原動力となるのかを見極めなければならない」と述べた。

中銀は昨年11月に25ベーシスポイント(bp)の利上げを実施。インフレ率はここ数カ月で鈍化し、消費者需要も著しく冷え込んでおり、市場は金利据え置きを予想していた。

<豪ドルは下落>

豪ドルは0.6%下落し、1豪ドル=0.6518米ドル。3年債利回りは7ベーシスポイント(bp)低下の3.687%。市場が予想する今年の利下げ幅は37bpから43bpに拡大した。

1月のインフレ率は3.4%で2年ぶり低水準だった。中銀のインフレ目標は2─3%。