Reuters
発行済 2024年03月29日 09:15
更新済 2024年03月29日 10:10
Takahiko Wada
[東京 29日 ロイター] - 総務省が29日に発表した3月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は106.5と、前年同月比2.4%上昇した。伸び率は2月の2.5%を小幅に下回った。生鮮食品を除く食料の伸び率縮小が継続した。
より基調的な動きを示す生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)も2.9%上昇に鈍化、伸び率は2022年12月以来の2%台に低下した。市場では、原材料高転嫁の影響剥落が続き、コアコアCPIはさらに伸び率を縮小しそうだとの見方が出ている。
ロイターがまとめた民間予測(同2.4%上昇)に一致した。
生鮮食品を除く食料は4.6%上昇となり、8カ月連続で伸び率が縮小。2022年9月以来の低い伸び率で、原材料高の価格転嫁で前年の伸び率が高かった反動が続いている。
宿泊料は27.7%上昇で、伸び率は前月の33.3%を下回った。ただ、旺盛な旅行需要で引き続き高い伸び率が続いている。
一方、エネルギー価格は5.3%下落で、前月の7.9%下落から下落率が縮小した。政府の電気・ガス価格激変緩和対策による下押しの剥落に加え、原燃料の価格上昇も下落率の縮小につながった。
コア対象品目522のうち、上昇は382品目、下落は83品目、変わらずは56品目、非調査対象が1品目。併せて発表された23年度のコアCPIは前年度比2.7%上昇、伸び率は22年度の2.9%より小さかった。
<コアコアCPI・サービス価格、伸び鈍化継続か>
3月のコアコアCPIは2.9%上昇で、7カ月連続で伸び率が縮小した。
財・サービス価格別では、財価格が3.3%上昇して前月の3.0%上昇から伸び率を拡大する一方、サービス価格は2.0%上昇と前月の2.1%上昇をやや下回った。
日銀は3月の金融政策決定会合で、物価目標の実現が「見通せる状況に至った」としてマイナス金利解除に踏み切ったが、足元では基調的な物価上昇率の鈍化が続いている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の戸内修自シニアエコノミストは、コアコアCPIやサービス価格は伸び率の縮小が続きそうだとみている。コアコアCPIについてはこれまでの原材料価格上昇の影響剥落が今後も続くと予想する。
サービス価格については、4月に価格改定の動きがみられるものの「前年比を押し上げるほどの値上げになるのか懐疑的だ」と話す。4月からは都立高校の実質無償化の影響も出始め、サービス価格を下押しそうだ。
23年度のコアコアCPIは前年度比3.6%上昇で、1981年度以来42年ぶりの高い伸び率となった。
(和田崇彦)
が書いた: Reuters
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