インド株式資本市場のディール急増、世界シェアは過去最高の10%

Reuters

発行済 2024年03月29日 12:25

Scott Murdoch

[シドニー 28日 ロイター] - インドでは新規株式公開(IPO)や大口のブロック取引など株式資本市場(ECM)のディールが第1・四半期に前年比139%も増加し、世界全体のディールに占める比率は10.05%と四半期ベースで過去最高に達した。

今後も有望なIPOが予定されており、銀行関係者の話では、さらなる資金流入も期待できるという。

他のアジア地域のディールは、世界的な金利上昇や地政学的な緊張、中国の景気減速と株価てこ入れを目的としたIPO規制などにより、全体的に不振となっている。

対照的にインドは、ECMとして米国に次ぐ活発な市場として台頭してきた。

LSEGのデータによると、インド企業が第1・四半期にIPOを通じて調達した資金は23億ドルと、前年同期の1億6650万ドルから12倍以上も増えている。

シティグループのインド投資銀行部門を統括するラフル・サラフ氏は「ディールに至るまでの各段階の案件数と活動レベルはかつてないほどのにぎわいだ。これからさらに多くの数十億ドル規模の取引が加わろうとしており、信じられない。インドは(ECMの)規模と発行体の質という面で成熟期を迎えつつある」と述べた。