オランダ中銀総裁、ECB緩和策支持せず 一部「不釣り合い」

Reuters

発行済 2019年09月24日 00:37

オランダ中銀総裁、ECB緩和策支持せず 一部「不釣り合い」

[ハーグ/アムステルダム 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は23日、ECBがこのほど決定した包括的な緩和策について、一部は「不釣り合い」だったとして改めて批判した上で、ECBはインフレ目標の幅の拡大を検討する必要があるとの見解を示した。

同総裁はオランダ議会の財政委員会で、終了期限を設けない量的緩和は「不釣り合いな措置」だったとし、「新たなプログラムを全体としては支持していない」と述べた。

このほか、市中銀行が預金にマイナス金利を適用した場合、預金者がどのように反応するのかは分からないと指摘。「こうしたことは過去に事例がないため、何が起こるか分からない」とし、銀行から預金が流出する事態になる可能性もあるとの見方を示した。

ただ、オランダでは市中銀行が預金にマイナス金利を適用する可能性は「比較的小さい」とし、これを禁止する法令の制定は必要ないとの見解を示した。

デンマークでは同国2位の銀行、ユスケ・バンク (CO:JYSK)が残高が75万クローネ(11万1100ドル)以上の法人個人の預金口座に12月1日から0.75%のマイナス金利を適用することを明らかにしている。

ECBは12日の理事会で、マイナス金利の深掘りのほか、量的緩和の再開など包括的な追加金融緩和策の導入を決定。ユーロ圏成長の下支えや物価の押し上げに向けあらゆる措置を講じる決意を示した。