香港の銀行、住宅ローン金利引き上げを計画 不良債権増加を警戒

Reuters

発行済 2019年11月14日 14:48

香港の銀行、住宅ローン金利引き上げを計画 不良債権増加を警戒

[香港 14日 ロイター] - 香港政府が若年層の住宅購入を支援する措置を打ち出す一方で、銀行はリセッション(景気後退)による不良債権の増加をなんとしても回避しようと住宅ローンの申請基準の厳格化に動いている。銀行や住宅ローン・ブローカーの関係者が明らかにした。

香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、反政府デモが続く中で政府への信頼を取り戻そうと、10月16日の施政方針演説に、初めて住宅を購入する人を対象に、価格が800万香港ドル(100万米ドル)の場合、最大で90%を住宅ローンでカバーできるようにする措置を盛り込んだ。

しかし、香港全土に広がるデモが香港経済に深刻な打撃を与えるなか、景気がさらに後退して失業や破産が増え、住宅ローンを返済できない人が増える事態を銀行は懸念している。

香港では歴史的に住宅ローンの不履行はまれで、不履行率は0.02%と極めて低い。