米航空業界、新型ウイルス巡り政府支援求めず 減便などで対応

Reuters

発行済 2020年03月05日 11:50

米航空業界、新型ウイルス巡り政府支援求めず 減便などで対応

[ワシントン/シカゴ 4日 ロイター] - 全米商工会議所のドナヒュー会頭は4日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要減で打撃を受ける米国の航空会社について、政府による支援は必要ないとの考えを示した。

同氏は旅行業界幹部と臨んだ会見で「支援は必要ない。われわれは通常通りに営業を続けていく」と強調した。

全米旅行産業協会のトップは、支援は必要ないとしつつも、政府主導の旅行需要喚起の可能性に言及した。

これとは別に、トランプ米大統領は4日に国内航空業界の代表らと面会。会合にはペンス副大統領や政府高官らも同席し、航空業界の代表らは新型ウイルスへの対策を説明した。

出席したのはサウスウエスト航空 (N:LUV)、ユナイテッド航空 (O:UAL)、アメリカン航空 (O:AAL)、ジェットブルー (O:JBLU)などの代表ら。

トランプ氏は、新型ウイルスの流行に伴い海外を訪れる旅行者の数が減少すれば航空業界には打撃となるものの、その分国内旅行の機会は増えると指摘した。トランプ氏によると、航空業界の代表らから金融支援などの要請はなかったという。

アメリカン航空のパーカー最高経営責任者(CEO)は、新型ウイルスに伴い旅行計画の変更を希望する乗客に対し、柔軟に対応していると説明した。

この会合の後、ユナイテッド航空は4月に国際線を20%、国内線を10%減らすと発表。新規採用の凍結、自主的な無給休暇取得の推奨などの措置を講じており、5月にも同様の減便を計画しているという。