日銀6月の国債買い入れ、「残存3年超5年債」を増額 他年限は据え置き

Reuters

発行済 2020年05月29日 17:20

更新済 2020年05月29日 18:09

[東京 29日 ロイター] - 日銀は29日、6月の「当面の長期国債等の買入れの運営について」を公表した。「残存3年超5年以下」のオファー額のレンジと回数を、2000億─4500億円を6回(同2000億─5000億円で5回)に修正した。

その他の年限のオファー額のレンジと回数は前回(5月)公表分から据え置かれた。レンジの中央値で試算すると月間トータルで2000億円の増額になる。

財務省は27日、2020年度2次補正予算編成に伴う国債発行計画見直しで、市中向けのカレンダーベース発行額を212.3兆円と決定した。これを受けて、市場では日銀が6月の国債買い入れ方針で、中長期債の買い入れを小幅に増やす一方で、超長期債については据え置くとの見方が大勢だった。

市場では「中短期債は担保需要、10年ゾーンはキャリー需要など個別の需給要因を踏まえると、日銀がそこまで増額しなくても良いという判断だったのだろう。ただ、市場の予想よりも小幅な増額に留まったことから、週明けの円債市場では売り材料視される可能性はある」(国内証券)との声が聞かれた。