香港の住宅価格、6月は0.1%上昇に鈍化 政治の不透明感で

Reuters

発行済 2020年07月31日 17:59

[香港 31日 ロイター] - 香港の6月の民間住宅価格は0.1%上昇した。前月の2.2%上昇から伸びが鈍化した。新型コロナウイルスの流行や政治の先行き不透明感が背景。

香港の住宅市場は今年、不安定な値動きが続いている。2月と4月は下落、その他の月は上昇しており、上半期では1.8%上昇した。

不動産コンサルティング会社ナイト・フランクのエグゼクティブディレクター、トマス・ラム氏は「現在の不動産市場は非常に奇妙だ。住宅価格は高止まりしているが、賃料は景気低迷ですでに低下している」と指摘した。

6月は、中国政府の香港国家安全維持法を巡る懸念で、住宅価格が伸び悩んだ。

複数の不動産代理店によると、7月初旬に新型コロナの感染が再拡大し、市場心理が悪化。社会的距離を保つ政策を受けて、マンションの見学者が減った。