米経済、下期に力強く回復 金融政策は緩和的=ボストン連銀総裁

Reuters

発行済 2021年01月13日 04:52

更新済 2021年01月13日 06:18

[12日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は12日、新型コロナウイルスワクチンの普及を受け、米経済は今年下半期に力強く回復するとの見方を示した。ただ経済は感染拡大の影響をなお受けているため、金融政策は緩和的に維持されると述べた。

グレーター・ボストン商工会議所のオンラインイベントで、「ワクチンが広範に普及するまで、感染拡大は経済と公衆衛生に対する問題であり続ける」と指摘。「ただこうした中でも、大幅な財政政策と金融政策による支援で、下半期には力強い回復が始まる」と述べた。

その上で、ワクチン接種が進む中、下半期は消費が増大し失業率が低下すると予想。低金利が引き続き住宅市場の支援になると同時に、労働市場は向こう2年間にわたり力強く伸びるとの見方を示した。

ただインフレ率については、向こう2年以内に連邦準備理事会(FRB)が掲げる目標には達しないと予想。短期金利は「極めて緩和的」な水準にとどまるとの見方を示した。

また、中小企業向け「メインストリート融資制度(MSLP)」について、2020年に1800を超える企業が利用し、総額165億ドルを超える融資が実施されたと明らかにした。FRBは新型ウイルス感染拡大を受けMSLPを開始。今月8日に終了した。