中国、豪との戦略経済対話を全面的に無期限停止 豪ドル下落

Reuters

発行済 2021年05月06日 12:21

更新済 2021年05月06日 15:19

[北京/シドニー 6日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会は6日、中豪戦略経済対話の下での全ての活動を「無期限に」停止することを決めたと発表した。

同委員会は声明で「最近、一部の豪連邦政府当局者が、冷戦思考とイデオロギー上の差別から中豪の通常の交流・協力を混乱させる一連の措置を打ち出した」と説明している。

具体的にどの措置が今回の行動につながったか声明では言及されていない。

これを受け、豪ドルは一時1豪ドル=0.7701米ドルと前日の0.7747米ドルから急落した。

オーストラリアは2018年、他国に先駆けて中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を高速通信規格「5G」から排除することを決定。昨年には新型コロナウイルスの発生源を巡る独立調査を求めたことに中国が反発し、通商面で報復措置を導入。両国の関係は急速に冷え込んだ。

オーストラリアのテハン貿易相は声明を発表し、今回の中国の決定に失望しているとし、「対話の継続や閣僚レベルでの関与に引き続き前向きだ」と述べた。

中豪戦略経済対話は2017年に北京で開かれたのが最後。この時の会合でオーストラリアは、中国が主導する広域経済圏構想「一帯一路」の第3国での協力で合意している。