米4月CPI総合+4.2%、12年半ぶり伸び率 需要増や供給制約で

Reuters

発行済 2021年05月12日 23:26

更新済 2021年05月13日 00:54

[ワシントン 12日 ロイター] - 米労働省が12日に発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は、総合指数が前年比4.2%上昇し、2008年9月以来、約12年半ぶりの大幅な伸びを記録した。前年の弱い数字の反動が出たほか、経済活動の再開に伴う需要増大や供給の逼迫を背景に、上昇率は予想の3.6%を上回ったほか、前月の2.6%から加速。金融市場で長期にわたるインフレ高進に対する懸念が増大する可能性がある。

連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、価格の高騰が一過性にとどまり、サプライチェーンの供給制約(ボトルネック)は緩和に向かうとの見方を繰り返し示しており、大半の専門家も同様の意見だ。ジョンズ・ホプキンズ大学金融経済センターのロバート・バーベラ所長は「インフレに問題の兆候は見られず、生産能力はあるが、軌道に乗せるには時間が必要だ」と述べた。

前月比では0.8%上昇と2009年6月以来の高い伸び。市場予想は0.2%、前月は0.6%の伸びだった。

食品・エネルギーを除いたコア指数は、前年比3.0%上昇と、前月の1.6%から2倍近く加速し、1996年1月以来の伸び率となった。予想は2.3%。前月比では0.9%上昇と、1982年4月以来の高い伸びを記録。予想は0.3%、前月は0.3%の伸びだった。