米5月小売売上高1.3%減、予想超える落ち込み サービス消費へシフト

Reuters

発行済 2021年06月15日 22:36

更新済 2021年06月15日 23:36

[ワシントン 15日 ロイター] - 米商務省が15日に発表した5月の小売売上高(季節調整済み)は、前月比1.3%減少し、市場予想の0.8%減を超える落ち込みとなった。新型コロナウイルスワクチンの接種が進む中、世界的大流行(パンデミック)の影響で制限されていた旅行やその他の活動が可能となり、消費がモノからサービスにシフトする動きが見られる。

前月分は当初の横ばいから0.9%増に上方修正された。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、​ルビーラ・ファルキ氏は「モノ消費からサービス消費への移行に伴い、経済活動は減速したようだ」と指摘。ただ「減速にもかかわらず、第2・四半期の売上高は力強いペースで増加している」と述べた。

5月は前年比で28.1%増加した。

米国では新型コロナウイルスワクチン接種の広がりとともに旅行やホテル宿泊、外食、エンターテインメントなどへの需要が高まっているが、小売売上高に含まれるサービス業のカテゴリーはレストラン・バーのみとなっている。

内訳では、自動車が3.7%減。世界的な半導体不足により自動車の生産が妨げられ、自動車の供給が逼迫したことが影響した。家電は3.4%減、家具も2.1%減少した。スポーツ用品・娯楽なども減った。

建材も5.9%減。オンライン小売りは0.8%減。一方、衣料品が3.0%増加したほか、外食も1.8%増。外食の前年比は70.6%増となった。