日本の米国債保有1.28兆ドルに拡大、海外投資家は4月も買い越し

Reuters

発行済 2021年06月16日 06:18

更新済 2021年06月16日 08:18

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米財務省が15日発表した4月の対米証券投資統計によると、海外投資家の米国債保有は増加し、前月に続いて買い越しとなった。上昇していた利回りの低下を受けて買い戻す動きが見られた。

海外投資家による米国債の保有高は7兆0700億ドルで、3月の7兆0280億ドルから増加した。

米国債保有額が首位の日本は、4月は1兆2760億ドルと、3月の1兆2400億ドルから増加した。増加は3カ月ぶり。

TDセキュリティーズ(ニューヨーク)のシニア金利ストラテジスト、ジェナディー・ゴールドバーグ氏は「日本の投資家は債券(価格)の急落にあわせて売り、金利が安定した段階で買いを入れたようだ」と指摘。金利は2月と3月に上昇していたが、4月にやや低下した水準で安定したため、日本の投資家は大量に買いを入れたようだと語った。

米10年債利回りは4月初めの1.679%から月末には1.631%に低下した。

一方、米国債保有額2位の中国は4月は1兆0960億ドルと、前月の1兆1000億ドルから減少した。減少は2カ月連続。