Reuters
発行済 2021年09月21日 05:35
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米国株はここ数カ月で最大のボラティリティーとなったが、オプション市場では一段の株価急落に備える動きがほとんど見られていない。少なくとも一部のオプショントレーダーは今回の急落が短命に終わると考えているようだ。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は20日に27.5に上昇し、4カ月超ぶりの高値となった。資金繰り難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団を巡る懸念が世界の経済成長に対する不安に拍車をかけ、S&P総合500種は2.5%安と1月27日以降で最大の下げとなった。
ただ、オプション市場のアナリストによると、少なくとも現時点では投資家が一段の株価下落からポートフォリオを守る取引を行っているという兆候はほとんど見られないという。
サスケハナ・フィナンシャル・グループのクリス・マーフィー氏は「今回の急落に混乱は見られず、多少は予想されたものであり、パニック的ではない」と指摘。投資家のボラティリティーに対する期待を示す「VIXや期間構造、スキューなど全てにある程度のパニックが織り込まれていた」と述べた。
また、JPモルガンのアナリストは「オーバーナイトで拡大した株価急落は主に流動性の低い環境下でのテクニカルな売りと、認識されたリスクに対する裁量トレーダーの過剰反応によるものだろう」とした上で、今回の急落は買いの好機とした。
が書いた: Reuters
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