フィリピン中銀が政策金利据え置き、インフレ加速でも成長優先

Reuters

発行済 2021年09月23日 20:23

[マニラ 23日 ロイター] - フィリピン中央銀行は23日、政策金利の翌日物リバースレポ金利を予想通り過去最低の2.0%に据え置いた。インフレ圧力が高まっているものの、新型コロナウイルス流行の余波を受けている経済の支援を優先する。

据え置きは7会合連続。ロイターのエコノミスト調査でも据え置きが予想されていた。

翌日物預金金利と翌日物貸出金利も、それぞれ1.5%と2.5%に据え置いた。

ジョクノ中銀総裁は会見で、インフレ圧力はまだ制御可能で、成長の見通しが不確実なことから現行の金融政策は適切と説明した。インフレ率は中銀の目標レンジ(2─4%)を上回っている。

総裁は「回復の見通しは引き続き、フィリピン経済により深刻な悪影響が及ぶのを防ぐ機動的な措置にかかっている」と述べた。

フィリピン経済は第2・四半期にリセッションから脱したが、7月から9月半ばまで厳格なロックダウンが再導入され、見通しが不透明になった。

政府は8月、2021年の成長率目標を6.0─7.0%から4.0─5.0%に引き下げた。