ECB、根強い高インフレに身構え 緊急措置の解除視野=関係筋

Reuters

発行済 2021年09月24日 00:19

[フランクフルト 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の政策当局者の大半が予想を超えるインフレ率に身構えていることが、関係者の話で分かった。9月のECB理事会でインフレ率の見通しが上方修正されたものの、新たな予想は低すぎると感じている向きが多いという。このような見方は来年3月でのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)終了につながる可能性がある。

ECBは9月の理事会で、PEPPの買い入れ規模を前2四半期の月間800億ユーロから小幅縮小すると発表。インフレ率見通しは21年が2.2%、22年が1.7%、23年が1.5%と、それぞれ従来の1.9%、1.5%、1.4%から引き上げた。

その後に発表された経済指標では、インフレ率が来年にもECB目標の2%に接近、もしくは上回る可能性を示唆。関係者によると、供給上のボトルネックの予想以上の長期化やサービス業以外での人材不足、景気刺激策による安定的な資金供給などが要因になっており、PEPPを予定通り来年3月に終了させるべきとの見方が強まっているという。ただ議論はまだ始まったばかりとした。