テーパリング開始間近、23年の利上げ想定=シカゴ連銀総裁

Reuters

発行済 2021年09月27日 23:39

更新済 2021年09月28日 01:28

[27日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は27日、米経済は債券購入プログラムの縮小を開始するための連邦準備理事会(FRB)の基準を間もなく満たすとしたほか、利上げが正当化されるのは2023年後半になるとの見解を示した。

バージニア州で開催された全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次総会で「昨年12月に設定した『実質的な一段の進展』の基準達成が近いとみている」と指摘。「雇用改善の流れが続けば、これらの条件がすぐに満たされ、テーパリング(量的緩和の縮小)を開始することができるだろう」と述べた。

一方、21─22日の連邦公開市場委員会(FOMC)で公表されたドットチャートにおいて、エバンス総裁は23年の利上げを想定したと言明。従来は24年前半の利上げを予想していたが、「23─24年に十分なインフレを生み出せないことよりもインフレが行き過ぎる可能性のほうが心配だ」とした。

その上で「個人的な見解では、長期的な期待インフレ率を2%に固定するためには、景気拡大期に2%を適度に上回るインフレ率を受け入れ、(景気後退時に)ほぼ必然的に発生する2%割れを相殺すべきだ」と語った。