景気支援と金融安定の「困難なトレードオフ」に直面=IMF金融安定報告

Reuters

発行済 2021年10月13日 02:01

更新済 2021年10月13日 02:11

[ワシントン 12日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は12日に公表した最新の国際金融安定性報告書で、パンデミック(世界的大流行)からの回復で舵取りが難しい局面に入る中、世界各国は金融市場の不安定性を助長させることなく、景気支援を継続していく必要があるとの見解を示した。

IMFは、各国・地域それぞれの必要性に見合う景気支援策を的を絞った形で実施する必要があるとし、政策担当者は「断固として行動」しなければならないと指摘。インフレ高進やボラティリティーの高まりを助長させずに、支援が必要な部門に行き渡るようにするには、いかなる政策変更も前もって明白に知らせることが必要不可欠になるとした。

その上で「短期的には世界経済を支えつつ、意図せざる副作用を避け中期的に金融安定性を保つという、困難なトレードオフに政策担当者は直面している」と指摘。