スペイン、10月のインフレ率が29年ぶり高水準 景気回復に影響も

Reuters

発行済 2021年10月28日 20:11

[マドリード 28日 ロイター] - スペインの10月のインフレ率が29年ぶりの高い伸びとなった。景気回復に水を差す可能性がある。

統計局が28日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比5.5%上昇。9月(同4.0%上昇)から加速し、通貨ペセタが対ドイツマルクで下落した1992年9月(5.8%上昇)以降で最も高い伸びとなった。

主な押し上げ要因は引き続きエネルギー価格で、統計を取り始めた1986年以来、最大の伸びを記録した。

ただ、食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は1.4%だった。

政府は物価上昇は一時的と主張するが、エコノミストは二次的影響で賃金に波及し、企業の競争力を削ぐ可能性を懸念する。